外構工事を考えてみます
2021.09.02
温かいものが恋しくなってきた住まい推進課営業の佐藤です
今回は外構工事について考えてみます。
外構工事とは、住宅の外側にあるさまざまな構造物に対する工事のことです。
たとえば、敷地の入り口にあたる門扉、敷地を囲うブロック塀やフェンス、駐車場やガレージ、物置などが該当します。
このほか、玄関へのアプローチやウッドデッキなども外構工事のひとつです。
庭や植木などの造園植栽工事もすべて外構工事に含まれるので、建物本体以外にかかる外回りの工事はすべて外構工事だと考えておくと良いでしょう。
外構工事は住宅を建てる工程の最後に行われる仕上げの工事になり
設計と施工を誤ればイメージ通りの住宅にならない可能性もあるため非常に重要なポイントです。
フェンスや塀などを設置することで、外部から敷地や住宅の中が見えにくくなったり侵入しづらくなったりする効果もあり、
プライバシー確保やセキュリティ強化の面でも大きな役割を果たします。
住宅を建てる際はどうしても内装や間取りなどに意識が向かいがちですが、最終的には外構工事なくして安全かつ理想的な住宅は完成しないのです。
外構工事の平均的相場は、だいたい建物の10％程度とされていますので、建物の本体工事にプラスして無理のない資金計画を立てることが必要です。
建て替えによる新築の場合などは既存の外構を利用できますので、配置など有効に利用するのも費用をかけないポイントですね。
外構工事はタイプ別に3タイプに分類されます。
1)クローズタイプ外構 2)オープンタイプ外構 3)セミクローズタイプ外構 になります。
1)クローズタイプ外構
住宅にそって敷地の外周に塀やフェンスを設置するスタイルで、ある程度の高さの塀・フェンスで住宅をぐるっと囲んでしまうため、敷地の内側と外側をはっきりと区切ることができます。
日本では古くから用いられている代表的なスタイルで、外から敷地内の様子が見えにくいのでプライバシーを確保しやすいです。
塀やフェンスにより子どもやペットが道路に飛び出したり、不審者の侵入を防ぎやすいというメリットがありますが、外部からの死角ができ不審者の隠れ場所になる逆効果もあります。
塀やフェンスの素材やデザインを高級感のあるものにすると、重厚な雰囲気の邸宅を演出できるでしょう。
その一方で視線を遮るため閉塞感や圧迫感があり、費用も高額になる傾向があります。
圧迫感を軽減するためにも、建物から敷地外まで十分なスペースがある住宅におすすめです。
2)オープンタイプ外構
建物の周りにできるだけ塀やフェンスを設置しないスタイルです、設置したとしても低い塀・フェンスで目隠しの機能があまりないタイプが多いです。外構工事のボリュームを少なくすることで開かれた空間を作り出します。
どちらかというと欧米の住宅に多く見られるスタイルで、住んでいる人は開放的な雰囲気を味わえるため敷地が狭い住宅におすすめです。
周囲の景観になじんだ明るい雰囲気を演出し、設置する構造物が少ないので費用や工期を抑えやすいというメリットがありますが、ロケーションによっては、人や車から家の中が見えやすくなる逆効果もあります。
プライバシーを確保するために、ミラー効果のあるLow-Eタイプのサッシを採用したり、窓の位置を工夫すると良いでしょう。
3)セミクローズタイプ外構
クローズタイプ外構とオープンタイプ外構の良さを併せ持ち、プライバシーの確保と適度な開放感の両立を実現できます。
敷地境界線の一部分にだけ塀やフェンスを設置したり、高さを抑えたりすることで、適度に開放的な空間を作り出します。
必要な場所にだけ費用をかければ良いため、クローズタイプ外構と比べてコストの節約にも役立ちます。
留意点としてクローズとオープンが混在するため、外構の機能やデザインが中途半端になってしまう場合もあるので、外構プランの設計時点で入念な打ち合わせが必要になります。
視線を遮りたい場所と開放感を味わいたい場所を事前にハッキリさせ、全体像を見ながら設計していくのがポイントです。
外構工事は建物の本体工事とは別に計画が必要となり、ある程度まとまった費用がかかるため計画的な資金の準備が欠かせません。
ご心配の際には是非ご相談ください。
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